商品名 | 「C(ow)・ B(orn)・ C(oncho)」 |
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コンチョの牛骨バージョンです。 ネジ式なので交換可能でとても便利です!ベストやウォレットはもちろん‥何にでも装着可能です! リングをくわえているのでサングラスホルダーにもなります! |
material | material:silver925(ネジは真鍮、ネジ頭はSV) |
size | 直径3㎝,D 6㎝(リング含む)×H 2,5cm |
wait | 51g |
price | 22、000円 ※税抜き |
製作方法・”ワックスから原型を製作いたします”
シルバーアクセサリーを作るには大きく分けて鍛造と鋳造があります。
鍛造は金属を焼きなまし(火を当てて柔らかくするイメージですね)タガネやリューターなどで叩いたり削ったりします。
私の行っているのは鋳造です。
キャストと言われます。
鋳造は簡単に言えば「たい焼き」です。
925に割金をしたシルバーを溶かし、型(坩堝といいます)に流し込んで冷めれば出来上がりです。
私はワックスを触って原型を作ります。
アクセサリーは金属から触る方がイメージは職人ぽく思われますが、一長一短で双方の良さがあります。
ジュエリーと呼ばれる物はほとんどワックスで製作されています。
ワックスとは蝋です。ロウソクとは違いますが蝋です。
なぜロストワックスと言われるかは、また次回お話ししようと思いますが、ワックス原型を作る際の拘りをいくつか。
ワックスとは、
モデリングワックスの事を言います。
通常、彫金職人の間では、チューブワックスとも言います。
ワックスについては、多数の種類があります
一般的にハードワックス(硬いワックスで人の手で削ることが出来るもの)には通常ブルー・パープル・グリーンがあります。・ブルーは粘りもあり軟く、初めてワックスを手にする人が使う事が多い。
・パープルは少し硬さもありデザインを細かく再現しやすい。
・グリーンは一番硬いものでプロの職人が使う事が多い。
グリーン・ハードワックスを使います
グリーンは硬いため折れやすく割れやすいという原型師泣かせのワックスなんです。
では何故ハードなのか?
初めのとっかかりは大阪芸大で教えて頂いた先生、つまり師匠がグリーンを使われていたから。
その師匠が難しく職人が使うのがグリーンだと言われていたので、負けず嫌いな私はグリーンを選択しました。
まぁ難しい物を使っていれば簡単な物は当然使えるだろうと安易な気持ちでした。
色々触る中でグリーンで確定した最大の要因は硬さです。
先ほど、折れやすく割れやすいと言いましたが、その分、上手く彫れば金属原型以上のエッジが出るんです。ワックスでの成形は性質上どうしてもエッジが甘くなります。
◊私がワックス原型を作る中で一番の拘りはエッジなんです
ワックスに、ワックスだからそこ出来る、ディテールの精密さ、テクスチャーの自由度…金属を叩いて削る鍛金にはない魅力があります。
写真の牛骨はオリジナルデザインなのですが、細部まで作り込んでいます。
ここまで細かく金属を削る事は難しいですし、鍛金で行うメリットがあまりありません。
これをキャストしペンダントトップにしたり、コンチョにロウ付けしたりします。
この写真のワックスは先ほどの物とは違いインジェクションワックスといいます。
◊ワックス製法
詳しくはロストワックスの回でお話ししますが…お話ししないと、前に進まない感じですね(>人<;)
グリーンで作ったワックス原型でゴム型をとりそこに、名前の通り注入するワックスが融点の低いインジェクションワックスです。
そのインジェクションをポットの中にツリー状につなぎ合わせキャストをしていきます。
この工程を経て量産していくわけです。
インジェクションワックスは融点が低い利点が欠点であり、体温でも柔らかくなり力を入れると曲がってしまう、グリーンとは相反する特質を持っています。
しかしながら、インジェクションワックスを触りカスタム等を行う場合もあるわけです。
では、インジェクションワックスをハードとまではいきませんがサクサクと削りたい場合には低温度で柔らかいものを硬くする方法があります。
それは、冷やします。
もちろんですが水を冷やすと氷になり水でも削ることが出来ます。
インジェクションワックスも柔らかいと扱いにくいですが冷やすと削ることが出来るのです。
冷蔵庫に入れてから削るわけです。豆知識ですね。
後は保冷剤を手元に置いて冷やしながら削ることもチラホラ…
しかし、冷やすことで硬くなりますが、折れることもあるので注意が必要になります。
このように一言にワックスと言っても多様化しており、性質も色々です。
ワックス特有の削る盛るという利点、そこにはたくさんの技術があり原型が日々つくられています。
もう一つのこだわり
インターネットでワックス原型の作り方を調べたり本を見るとワックスに直にデザインをマジックで描いて削るということが書かれています。
これが基本なんですが…私、その通りになったためしがありません。
ブランドのメインモチーフのスカルは特に、平面図はもちろんデザイン画を立体的に描いても、やはり2次元の世界ですので、そのまま立体的にすると何かイメージが違い、だんだんかけ離れてきます。
変わっていくという変えていくというか、手が勝手に動いていく感じです。
ご依頼がある場合はその通りに作りますが、自分の作品は頭にあるイメージが直接手に伝わる感覚です。
厳密に言うと頭にもあまりイメージがなく、手がイメージを作っていくと言った方が正しいかもしれません。
形の無いものを作るわけですから、もちろん時間がかかります。
そこには目標とする形もなく正解もないので、気が済まないと終わりません。
まさに牛歩です。
なのでだいたい三つぐらい同時進行しながら三ヶ月くらいかけて仕上げていきます。
ROCK on SILVERのスカルは、スカルにも、表情を!というコンセプトを基に製作しています。
「怒っている時は自分も怒りながら、はにかむときは笑いながら」
一度、他にはないオリジナルスカルをご覧下さいませ!